与えておしまいで自己犠牲に陥る人と、与えることで起業活動が面白いほど加速してく人の違いとは?

Give & Take と Give & Giveとでは、どちらの方がどのくらい成果が得やすいか?※第29回定例講義

2014年03月09日(日)【定例講義】  【記事投稿者一覧→】

フォーチュン誌の「世界でもっとも優秀な40歳以下の教授40人」の一人であるアダム・グラント氏は、「Give & Take」の中で、人間には次の3タイプあると言っています。

1)ギバー…人に惜しみなく与える人
2)テイカー…真っ先に自分の利益を優先させる人
3)マッチャー…損得のバンランスを考える人

この3タイプについて聞いたとき、まず直感的に、あなたご自身はどのタイプだと思われたでしょうか?!

私は、初めてこれを聞いたとき、起業してからの自身を振り返ってみると、自分は3番の「マッチャー」である時期がとても長かったかな…、と感じました。

Giveするのは、最終的に起業家としてTakeしたいものがあるからだし、Takeすることをゴールとして、どうやってGiveするかを設計するといった考え方だと捉えてのことです。

これは、営業においては「販売経路図」的な考え方でもあり、また、戦略的な考え方でもありますね。

ですので、十分な「テイク」が得られない結果に終わったときには、「ああ、失敗だ!」と感じ、損した気持ちになります。

ある意味、それは、起業家としても失敗だと言えるでしょう。

ところが、実は、この考え方は、「テイカー」的な考え方だそうです。(冷汗)

「テイカー」というと、顧客が上手くいっていなくても、自分の売上や利益が上がりさえすれば良いというような考え方をしたり、どうやって自分が有名になるか、そのためには他人を蹴落としたって構わない、というような考え方をする人のことを言うのだとと思ったら、そうではないようです。

この文脈の中では、そういう方は、この文脈の中では問題外のようです。

そうではなく、「テイカー」が目的とするのは「テイク」であり、その「テイクを得る目的で、「ギブ」しようとするものだそうです。

自分中心に考え、「テイク」できるときだけ「ギブ」をすると。

まあ、無料レポートを書いて配布するのは、それを読んだ人から、有料の商品を買って頂く目的である、などというのは、典型的な「テイカー」的な考え方なのかもしれませんね。

一方で、これと真逆の「ギバー」のことは、アダム・グラント教授はどのように定義付けているのでしょうか?

それは、「ギブ」する時点では、一切、「テイク」するような目的を持っていないことだそうです。

つまり、無料レポートを何人に配布したら、何人が有料商品を購入して、と「テイク」を考えている人は、「ギバー」ではないかも?!

販売経路図という、ず~っとお伝えしてきた手法を使って、販売計画を立てていたりしたら、それは「ギバー」ではないと。(驚)

でも、そのような、ひたすら無償の愛に基づく「ギブ」をしていると、結果として「テイク」が得られると。

「テイカー」との違いは、ここで「テイク」が得られなかったかといって何も感じないし、「テイク」を得られなかったからどうのこうの、という発想がないということですね。

起業において、そんなことあり得るのかよ、と思う方も多いかもしれません。

が、私の身のまわりでも、実は、女性起業家で、ご本人は起業するつもりなど全くなかったけれど、気がついたらお客さんがたくさんついて、いつの間にか、起業して上手くいっていた、というタイプの方がいらっしゃり、まさに「ギバー」だと言えますね。

では、もう1つの「マッチャー」とは?!

これは、アダム・グラント教授曰く、自分と相手の損得を常に計算し、帳尻を合わせることを中心に考えている人だそうです。

「ギブ」しすぎちゃったかなと考えると、大急ぎで、どうやったら「テイク」できるかの行動を起こし、逆に、自分がもらいすぎちゃったなと考えたら焦って、相手にお返ししようとする、といったことを常に念頭に置いておくようなイメージでしょうか。

与えすぎることも、もらいすぎることも耐えがたいことなのです。

私は、最初に「マッチャー」という言葉を聞いて、この「マッチャー」こそが、「ギブ&テイク」の一番の理想型だと思い、私も自分はそうなのだろうと感じました。

しかし、この文脈では、「ギブ」と「テイク」のバランスを調整することを最も優先させる人というような定義になります。

起業家の方であれば、そんな人いるの、と思うかもしれません。

が、実際いますね。

私の従姉妹にも、恋人ができて幸せになると、不幸がやってくるから、こんな幸せは今、感じてはいけないのだ、だから別れる必要があるのだと思うけれど、どう思う、というような相談を受けたことがありました。

面倒くさいな~、好きなら付き合えばいいじゃない、と思うかもしれませんが(笑)、まさに、それが、「マッチャー」の傾向なので、仕方がないのかもしれませんね。

さて、ここで重要なのは、「ギバー」「テイカー」「マッチャー」という3つのタイプを知った上で、起業家としては、どのタイプになるのが最適なのか、ということです。

フォーチュン誌の「世界でもっとも優秀な40歳以下の教授40人」の一人であるアダム・グラント氏が、統計をとってみた結果を、結論づけています。

それが何であるかは、明後日3/9(日)の定例講義にて、分かり易く解説することにしますね!

ちなみに、このメールの件名にある「Give&Take」とは「テイカー」的な発想、そして、「Give&Give」とは、「ギバー」的な発想を念頭に置いて書いたものでした。

シェア・ブレイン・ビジネス・スクールを立ち上げたときの理念は、「Give&Give&Give」でした。

それを表現するために、次のような記事を書いたことがあったほどです。

なぜ、このビジネススクールを創設しようと考えたのか?【その4】私があなたを助ければ、誰かが私を助けてくれる by 書籍「シェア」

が、このような考え方が、果たしてそれが起業家にとって本当に良いことなのか、ということも、今回、深く考え直すきっかけとなりました。

人口が減少するという、日本にとって初めての出来事に直面している今、起業活動を行う上での「思想」も変化していると感じます。

ところが、残念ながら、起業家の「思想」は、古いままだなと感じることが非常に多いですし、自分も、まだまだ古い考え方に捕らわれているなと感じる日々が続いています。

この4月からは消費税が上がり、また、アベノミクスの経済効果はマスコミを通じた情報を通じて、真理がより分かりにくくなっていますので、起業家としては本当に何をもとに、意志決定の材料にしていいか分かりにくくてたまりません。

きちっとした経済指標を自分で読んで判断せずに、マスコミ経由でのこの先、景気が良くなるだろうから、のような情報をもとに、投資の意志決定などしたら、最も痛い目にあうリスクが高いのも今ですね。

(これは私が言っているのではなく、本当に分かっている経済の専門家から学ばせて頂いていることです。)

では、どうすれば良いのかという点については、昨年から、このような変革的に先進的な民族が行ってきた「コムニタス」という考え方や「身分逆転の儀礼」といったことをお伝えしてきました。

そして、明後日3/9(日)の定例講義では、それにも触れながら、「Give & Take」の思想において、起業家はどうあるのが、今の時代にマッチしているのか、それを実現するためには、具体的にはどうしていく必要があるのかという点を解説したいと考えています。

基本的に、どうやったら売上が上がるかとか、どうやったらすぐに起業活動が軌道に乗るのか、ということをいつまでたっても考えていると、上手くいかない時代だと感じています。

上手くいっても、すぐに消えることになります。

明日から成果が出るようなテクニックではなく、すぐに消える起業家にないための、基本的な思想について、とても大切なことを共有する場になればなと考えているところです。

ちなみに、上記のアダム・グラント教授のことは、知る方は少ないかもしれませんが、「影響力の武器」の著者であるロバート・チャルディーニはご存知の方が多いことでしょう。

その、「影響力の武器」の著者も、アダム・グラント教授を絶賛していますので、この思想がどのくらい重要かを改めてご理解頂けるのではないかと想像しています。

それでは、以上についての動画・音声による解説、テキストは下記をご覧頂けたらと思います!

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