先月10月の定例講義では、「競合ゼロ」のビジネスモデルを創ることをテーマに解説を行いました。
「競合ゼロ」になるようなイノベーションを起こせたらいいなとは、誰もが考えることでしょう。
そのような思いに答えるために、「イノベーション」や「ビジネスモデル」ということをテーマに、たくさんの良書が発刊されています。
残念ながら、それらに共通することは、内容は理解できるけれど、それをどうやって自分のビジネスで適用すれば良いかが分からない、実際の活用の仕方が分からないというものです。
それは、私自身もそうでした。
ですので、今の活動を始める前、2004年の春には、ニューヨークにまで足を運び、回れる書店は大小問わず訪れ、片っ端から関連する書籍や雑誌が出ていないかをリサーチしました。
インターネットには出てこないような良書があるのではないかと考えたからです。
関係がありそうなものは、片っ端から購入しました。
行きのスーツケースは半分以上が空っぽでしたが、帰りには完全にパンパンで、それでも入りきらなかったために、手荷物3個に分けて、なんとか必死で持ち帰りました。
しかし、それら1つ1つに目を通していっても、残念ながら(?)、自分でも使えそうだと思えるものには出会うことができませんでした。
いや、だからこそ、そのとき、当時、それまで6年かけて、1,061個の小資本型ビジネスモデルをリサーチしてきた結果をもう一度見直して、体系化していきたいというモチベーションが生まれることになったのです。
そこで、帰国後、地道な作業を始めることにしました。
6年もかけて集めた事例には、新聞の切り抜きもあれば、雑誌のコピーもあります。
ホームページを印刷したものもあれば、街中でとった写真をプリントアウトしたものもあります。
手書きのメモ用紙に忘れないようにと貼り付けたものも多くありました。
それらを、1つ1つ見ながら分類し、これとこれは似ているなというものが見付かると、同じクリアファイルに分けていきました。
一通り分類が終わった後、クリアファイルを数えてみると、なんと100以上もありました。(笑)
これでは、分類したことには全くなりません。
そこで、100以上のクリアファイルをもう一度見ながら、関連がありそうなものをまとめていきます。
それをすることで、クリアファイルの数を5分の1程度の20枚程度にまで減らすことができました。
最初はそれで精一杯でした。
そして、もうそれ以上は無理だと考え、自分が体系立てた各分類を簡単にホームページに一覧できるようにして、当時4,000名ほどいたメールマガジンの読者さんに告知してみました。
それが、私が想像した以上の驚くほどの反響で、どんどん、例えば、次のような感想を頂くことになりました。(感謝)
●通販事業経営 K.K.様より
「ビジネスアイデアを出す視点がうまく体系化されていたので、これからの日常生活の中で多くの気づきが得られると思います。
本来なら有料でも良いほどの貴重な情報を無料で提供して頂き、ありがとうございました。これからも有料でも良いので、有益な情報をドンドン提供して下さい。」
●保険業界 S.T.様より
「自分なりに多くのサイトや書籍・メルマガ等で情報を収集しておりますが、久しぶりに『腑に落ちた』内容でした。早速ペンを持ってアイディアを書き出している自分の姿が全てを物語っております(笑)。
今後は情報起業のブームが続くと思いますが、数ある情報商品を見極める『情報』や『目利き』の力が大切になってくると思います。今後も中山さんの視点で、より有益な情報を発信していただきたいと思います。
もちろん秘匿性が高くて即効性のある情報でしたら『有料』でも追いかけますよ(笑)。
メルマガも他の類似物より本当に参考になってます!私も近々メルマガを発行するんですが、自分が今こうして中山さんに書いているようなメッセージをいただけるような内容作りを心掛けたいです。今後もよろしくお願いいたします。」
もちろん、こういった喜びの声だけでしたら、私自身が喜んでそれでおしまいだったかもしれません。(笑)
でも、私の心に火を注いでくれたのは、次のようなご要望だったのです!
●保険業界 S.T.様より ※上記と同じ方です
「恐らく難しいところでしょうが、もう少し具体的な例を複数提示していただければ、より満足だったかもしれません。」
●S.M.様より
「手間でしょうが、もう少し具体的事例(アドレスの紹介ではなく)が、あると良かったと思います。ですが、今回のコセプトでは、仕方なく思います。
今度は、一つ一つを個別に取り上げて更に深く説明して頂けると有り難く思います。」
●T.K.様より
「各項目が図式化(例えばフローチャート?)されていれば、更に理解しやすいと思う。」
●ライター、コーチ Y.T.様より
「紙数の制限があるので仕方が無いですが、具体的にどうするか(個人差がもちろんありますが)に物足りない感じがしましたが、無料ですしこれは無いものねだりでしょう。
もっと内容を充実して本にまとめられたらいかがでしょう。
それと『いつかは私も起業するぞ』と思っている方が大勢いるとおもいますが、行動に結びつく方法があるといいかと思いますが、これはコーチングの世界の話になるのでしょうか。」
●S.S.様より
「やはり事例だと思います。今回の趣旨とは合わないということで、仕方のないことだと思うのですが、読んでいて「具体的にはどうなんだろう?」という疑問は自然に沸いてきました。
今後そのような具体例をメルマガ以外の形ででも紹介していただけたら嬉しく思います。」
これだけの感想が来るのだから、さぞかし、その体系的な分類というものを時間をかけて書いたに違いないと思う方は多いかもしれません。
確かに、クリアファイルに分類していくプロセスは、相当な時間がかかったのは間違いありません。
が、ホームページに簡単なレポートとして解説するためのページを書くのには、3時間半程度しかかけませんでした。
合計20個ほどの分類をその中に書いたわけですが、分類は多いもののボリュームもそう大きなものではなかったのです。
そこで、さらにあともう少しの時間をかけさえすれば、かなりの方に満足頂けるものが作れるだろうと感じました。
また、20個の分類をただずらずらと並べていただけにすぎなかったため、そこから、さらに再び、もっと分かり易い表現の仕方はないだろうかと考えました。
感想の中には、図やチャートのようなものがあると良いのではというものもありましたので、最初はそのようなものを創ろうなどとは全く考えていなかったのですが、それにもチャレンジしました。
そして、そのよな試行錯誤の結果、2004年9月に生まれたのが、
「起業アイデア発想法!小資本で起業する方法は7種類22分類」
だったのです。
当時は同ボリュームのコンテンツであれば数万円で販売されている方も多かったのですが、私としては、そこで収益をあげるつもりはありません。
むしろ、この手法を知ることで、起業に成功する方がもっともっと増えればと考えて、6,000円弱の料金に設定しました。
いや、本当のことを言えば、この方法を本で読んで実行できるような人ばかりではなく、必ず、実行段階で迷われた方は、個別に相談をくださるだろうと考えたのです。
実際、本当にそうなり、書籍はお陰様で自社の直販のみで約5,000名もの方にご利用頂き、2割程度の方が、個別面談にまで足を運ばれたり関連セミナーやワークショップ、研修にくださることになりました。
ただ、本を書いておしまいというのではなく、そうして、実際に7種類22分類の方法を使って起業したり、ビジネスモデルの構築をしたりということを一緒にしていく中で、私にとっての中核となる起業支援のノウハウが構築されてきました。
今現在、ビジネス・スクールの経営ができているのは、そのようなノウハウがあってのことだとも言えます。(感謝)
ありがたいことに、この方法は、地方公共団体や商工会議所の主催者様にもどんどん口コミで広がり、日本全国各地で実施をさせて頂きてきました。
どこにいっても必ず満席で、そして参加者のうち半分以上が、本気で起業するかどうかも決めていないのに、終了後には起業する自信が生まれ、そして、起業するとしたら、どのビジネスモデルのタイプで起業するのかということが明確になります。
これをずっと続けても良いのですが、ここまでの方法であれば、私に代わって、同じことを日本全国各地で実施頂ける講師の方が増えた方が日本のためになるのではないかとも、昨年春から考えるようになりました。
そのような中で、生まれたのが、「ビジネスモデル・デザイナー(R)認定講座」で、この1年のトレーニングの結果として、現在、10名の認定講師が誕生しています。
東京だけではなく、山形、岡山、香川といった地域でも先生が誕生しています。
来年はどの都道府県でも最低1人は先生がいるような状態の実現を目指し、また、講師を育成するための「ビジネスモデル・デザイナー(R)認定講座」を来年より開講予定です。
そして、その中の「2級講座 入門講座」に相当するものが、
「そもそも、なぜ、小資本ビジネスモデル7種類22分類を活用すると
既成概念をくつがえすような新しいビジネスモデルを生み出すことが
できるのか?」
に答えるものだったりします。
これまで、その内容は随所でパーツ、パーツごとに解説はしてきたことがありました。
が、正直体系立てて解説をしたことがないことに今更ながらに気付かされています。
そしてその違いが、全く同じ「小資本ビジネスモデル7種類22分類」を知っていながら、画期的なビジネスモデルを生み出すことができる人とできない人の違いを生み出してしまっているのも実状です。
そこで、11月の定例講義の時間を使って、その内容について、改めて解説をすることにしたいと考えています。
その内容について分かっている方も、今回は、かなり新しい視点も入れ込んでいますので、今現在のビジネスモデルががらりと変わったり、収益モデルが変わってしまうという人も多いと思います。
ぜひ、11月の定例講義の場をご活用頂けたら嬉しい限りですね!
ちなみにですが、「ビジネスモデル」とは一体何なのでしょうか?
先月お届けの月刊誌の中で一部触れたことでもありますが、大切なことなので、ここにも書いておくことにしたいと思います。
「ビジネスモデル」は、簡単に言うと、人間関係図(法人関係図)です。
起業やビジネスというのは、顧客の悩みに答えたり、お客さんの問題をお客さんに代わって解決する対価として、お金を頂くことです。
そのようにして、お客さんが困っていることを代わりに解決してあげようと考えた場合、自分1人で解決できたら一番シンプルです。
(「能力型」ビジネスモデル)
ところが、自分1人の能力や資源には限界があるため、その解決を行うためには、誰かの力を借りることが必要になってきます。
そのようにして、誰かの力を借りるために、力を提供してくれる人との人間関係(法人関係)を構築する必要があり、その結果として生まれたものが「ビジネスモデル」であるわけです。
そして、そのような人間関係(法人関係)の構築の仕方を体系化したものが「小資本ビジネスモデル7種類22分類」という位置付けになります。
この方法を使うと、ビジネスモデルに「イノベーション」を起こすことができます。
既に行っているビジネスに、新しい「型」を追加すると、全く違ったビジネスモデルになるからです。
もし、私がこの型を知らずに、起業支援活動をしていたとしたら、ずっと「能力型」の起業支援のサービスを続けていたことでしょう。
もし、「能力型」しか知らなかったとしたら、今、起業支援というマーケットは縮小し、ソーシャルメディアの普及と同時に、起業支援ができるセミプロが増え、結果として、競合が増えています。
ですので、私がどんなに企業努力をしても、会社の売上や利益は減っていくことになります。
それを防いでくれるのが、7種類22分類の視点を使って、新しいビジネスモデルを取り入れることです。
当社でここ数年力を入れてきた「在宅秘書サービス」は「マッチング型」です。
「シェア秘書サービス」は「事業化代行型」です。
今後、次のステージでのビジネスモデルとしては、「パッケージング型」の中の「同業種大量提携型」というモデルを創ろうと考え、たった今現在もイノベーションを進めていたりもします。
とにかく、この7種類22分類の型を知っていさえずれば、イノベーションは起こせるのです。
ただ、既に行っているビジネスに、新しい「型」を追加すると、全く違ったビジネスモデルになるとは言っても、使い方を間違えると、ありきたりのビジネスモデルにしかなり、イノベーションは起こりません。
11月の定例講義では、そのあたりの内容を解説しました。
音声・動画・テキストは以下をご覧頂けたら幸いです。
ワークの箇所は、その時間だけでもしっかりとお考え頂けたらと考えていますので、あえてカットを行っていません。
ぜひ、とばすことなく、その時間を活用して、しっかりとビジネスモデルの図を描いて頂けたら嬉しいですね!
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