ビジネスというのは、時代によって、何をするとより売れるようになるのかということが変わってくるものです。
時代によって、人は何が主たる購買動機につながりやすいのかが変わってくるのです。
戦後の高度経済成長期には、皆さん誰もがご存知の通り、モノを作れば売れました。
作れば売れるため、とにかく、どんどん作る。
そのために、大量生産を行うことが最優先課題でした。
これが、「What型起業」です。
その時代にあった、何を（What）作るかということが重要な時代だったわけです。
それが、バブルが崩壊し、作っても売れ残ることが日常茶飯事になってきた1990年～2010年の時代には、どうやって売るのか（How）ということが鍵になってきました。
その過程では、マーケティングや営業のノウハウというものが相当進化し、ダイレクトレスポンスマーケティングや、ネットマーケティングの手法も本来であれば、コンサルティング会社しか保有していなかったものが、コモディティ化し、誰でも安価に入手して使えるようになりました。
それが、「How型起業」の時代ですね。
そして、そのような手法があまりに広がりすぎたために、消費者はその売り方に慣れすぎてしまい、どんなテクニックを使っても反応しにくくなってしまいました。
その中で、どうやって購買意志決定をするようになったかというと、売り手がホンモノかどうかを見極めるようになってきました。
つまり、WhatでもHowでもなく、Who（誰が）売っているかが重要な時代になってきました。
また、売り手が誰かということだけではなく、それを買われた方の口コミも、重要な購買意志決定の条件になってきました。
これが、「Who型起業」の時代であり、ソーシャルメディアの時代ですね。
まさに、今がその真っ直中にいると考えられます。
ただ、私たち起業家は、今目の前のことだけではなく、未来がどう変わっていくのかということにも常に目を向けて、そのための準備をしていく必要があります。
ソーシャルメディアの時代もやがては終わりを遂げ、新しい時代に入っていくはずです。
では、次にどんな時代が来るのかというと、これは私が言っていることではなく、多くの専門家が言われていることですが、
「Why型起業」
的な時代ではないか、と考えられるのです。
そもそも「なんのために起業するのか？」という起業の動機が重要な時代であり、その動機に共感して顧客がモノを購入するという時代です。
サイモン・シネックは、「ゴールデン・サークル」という考え方を用いてこのWhy型起業のあり方を非常に良く解説しています。
あなたは、なぜ、起業をしたいと考えられているのでしょうか？
そして、なぜ、その分野で起業活動、新規事業の活動をされているのでしょうか？
それが、ニーズがあるのに誰もやっていなくて儲かりそうだから、という理由だとしたら、顧客はそれに共感せず、「Why型起業」の時代においてはどんどん売れなくなっていくと考えられます。
ニーズがあるのに誰もやっていないから参入するという考え方は、「3C分析」的な戦略的な思考です。
「How型起業」の時代においてはそれが正解だったのが、「Why型起業」の時代では反響がとれなくなっていってしまいます。
言ってみれば、「Why型起業」の時代においては、ポジショニングとか差別化をすればするほど、逆に反感を買うことになり、より一層売れなくなっていくとさえ考えられます。
（サイモン・シネックの理論に基づき、そう解釈しています。）
改めてもう一度お聞きします。
あなたは、なぜ、起業をしたいと考えられているのでしょうか？
そして、なぜ、その分野で起業活動、新規事業の活動をされているのでしょうか？
5月の定例講義では、まさにそれについてしっかりと考える時間であり、そのための視点について解説を行いました。
会場でご参加が難しかった方も、今回の音声や動画が、ぜひ、あなたの「Why」を明確にするきっかけにして頂けたら嬉しく思います！
解説の最後では、差別化やポジショニングなどに意識を向けてばかりいると、逆に売れなくなってしまう可能性があるという危険性につても触れられています。
そんなわけないだろうと思うかもしれませんが、きっと、最後の解説を聞かれると、確かにそうだと納得される方が多いのではないかと想像しています。
この新しい時代の起業のあり方、ぜひ、しっかりと学習を進めて頂けたら嬉しいですね！
テキストや動画・音声解説は以下をご覧ください。
※以下の内容は、当スクールに入学されている方だけがご覧頂けます。
入学を検討される方は、まずは、こちらのページを通じて無料登録をお願いできませんでしょうか？ 無料申込者限定のメルマガにて、今後のご案内をさせて頂きます。
以下で「新規ユーザー登録」してIDを作成されても、動画やテキスト等の閲覧は難しい状況でありますことを、ご理解頂けますと幸いです。