2008年に初めて公開し、また、「商業界」の小坂裕司さんとの共同企画の際に紹介した、私自身のペルソナは、「杉田祐介さん」という名の架空の人物でした。
ペルソナを主人公とした小説を1冊書けるくらいでないと、現在困っている見込客を成功に導くことはできないのだという思想でお伝えしたのがこのペルソナ・マーケティング法でしたので、やはり詳細でした。
実際、当時を覚えていらっしゃる方もいると思いますが、私の方で、合計すると200ページに渡る、ペルソナ「杉田祐介さん」を主人公とする小説を月刊誌で連載してきましたが、小説を書くためには、このくらいペルソナを描く必要があったわけです。
そして、当時は、私の周りでも現在の会員の皆さんもそうですが、相当、濃い~起業家の方々が多く、個別ご支援のクライアントさんを含め、上記と同様に、詳細なペルソナを描かれていました。
一方で、現実的には、そこまで描くのはかなりの時間がかかります。
一般的なペルソナ設計のコンサルティングの場合ですと、半年とか、場合によってはそれ以上の期間をかけて行われることも少なくありません。
そもそも、そういうものですので、実際、クライアントさんご支援の中でもあったことですが、ペルソナを創ること自体が目的になってしまい、起業の目的が忘れ去られてしまっているのではないかということも起こってきたのです。
また、現在、ビジネスモデル・デザイナー(R)として、認定講師として私に代わって、講座を開催してくださる方々が、このペルソナ設計の支援をされる際にも、あまりにも複雑過ぎると、それを伝えることは、相当難易度が高いのではないかとも実感してきました。
そこでですが、今年の夏には、ペルソナを創る上で、そして、目の前の集客や見込客支援を進めていく上で、最も必要な部分だけを抽出した上で、ペルソナ簡易版を考案しました。
そちらをご覧頂いたことはお分かりかもしれませんが、ボリュームが半分程度にはなっています。
それでも、この3ヶ月間、検証してきた結果としては、この程度の内容まで深めておけば、起業活動を開始する上では特に問題にならないことも分かってきています。
そこで、今後は、この簡易版を標準にしていこうと考えていたところ、クライアントさんご支援においても、上手くいかないケースが見えてきました。
それは、簡易版にしたから起こったものではなく、詳細版にしたとしても起こり得ることだとも考えられました。
具体的には、ペルソナを上記のような形で描いた上で、入口商品を伝えるためのセールスレター、アドレスを取得するためのページを作成し、告知した結果、ペルソナとはあまりにもかけ離れた方が集まってくるという現象が見られました。
ペルソナ・マーケティング法とは、究極の理想のたった一人の顧客像を明確にしたものです。
こうして絞ると見込客が減るのではなく、実は増えます。
なぜならば、見込客は、ペルソナ全体像を見て共感するのではなく、ペルソナの一部分に共感して、自分に似ている、自分のことを言われていると感じるからです。
ですので、ペルソナを描くと、基本的には、ペルソナに近い人が集まってきます。
ところが、実際はそうではないこともあるわけです。
私自身の例で言えば、小資本ビジネスモデル7種類22分類の型を伝えてくる中では、軽い気持ちではなく、きちんとした長く続くビジネスモデルを創りたい方に集まって欲しいと願ってきました。
が、実際は、アフィリエイトやせどりといった副業の延長線上の方も、儲かるネタ探しの題材を求めて、集まってこられました。
私は、これをできるだけ防ぐために、
「過去に返品されたお客様の声」
をたくさん掲載しました。
それらは、まさに、軽い気持で副業をしている方からの声だったわけで、これを掲載することで、それらの方々からの申込を防ぐことができるようになりました。
今考えてみると、このような私が実際に行った対策は、上記のペルソナの「詳細版」「簡易版」ともに入れこまれていなかったことに、今更ながら気付かされています。
そして、簡単に言うと、何が必要なのかと言うと、
ペルソナとペルソナでない人の区別を表現すること
であるのです。
つまり、こういう人がペルソナです、こういう人はペルソナではありません、といったことを、例えば、入口商品のセールスレターの中で、分かり易く表現する必要があるのです。
そして、このようなことを追求してくる中で、つい先月、発見したことがありました!
それは、上記のペルソナ「詳細版」「簡易版」のようなものまでを描かなくても、
ペルソナとペルソナでない人の区別をセールスレター内で分かり易く表現する
ということをしただけでも、十分に反応がとれることが分かってきたのです。
具体的に言えば、ペルソナの細部を描くのではなく、
ペルソナのレベル
を描きます。
このレベルというのは、初心者とか上級者とか、そういったレベルのことです。
このレベルも細かくする必要はなく、4つのレベル程度で分けるだけでも、十分なことが分かってきました。
そして、このレベルを明確にすることの方が、ペルソナの詳細を描くよりも、より、ペルソナの細部を描くことよりも、理想の見込客が集まりやすいことが分かってきました。
おまけに、こうすることで、セールスレターの長さも、半分程度以下にすることも可能になってきました。
結論としては、まずは、このレベルを描いた上で、そこに、ペルソナ「簡易版」の要素を少しだけ肉付けするだけで、ペルソナとしては十分に機能することが分かってきたわけです。
では、それはどんなものなのかについて、11月のの「定例講義」の中で解説しました。
音声や動画、テキストは、以下をご参照頂けたらと思います。
参考までにですが、パートナー代理店をつくっても、紹介が増えない理由についても、今回のこの手法から理解することができてくるかもしれません!
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