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目に見えない「細部」を大切にする

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夏休みに入ってから、中2の息子は、バスケの部活で大忙しで、ほとんど家にいません。こうして、自立していくんだなと思い頼もしく思う一方で、寂しい気持ちにも浸っていた中で(笑)、2週間ぶりに息子に休みができたので、ランチは思いっきり贅沢しようと思い、あれやこれやと考えました。

少し前でしたら、「ラーメンでも食べに行こうか?」と言えば、喜んでくれたのが、今となっては、「面倒だから嫌!」と言われるのがオチです…。であれば、私が極上のものをつくれば良いのですが、仕事の関係で、なかなか、そこまではできません。

そこで、UberEatsで、ちょっとした贅沢できるようなものを頼もうと考えたのです。調べてみると、家の近くに、すごく美味そうなステーキ丼のお店があるではありませんか! 金額は1人前あたり2,500円くらいするのですが、こうした特別な日のランチには最適だと考えて、注文することにしました。

ただ、気になったのは、そのお店の付近には良く行くのですが、そのようなお店があった気配など全く感じられなかったことです。だから、私も今度、お店でも食べてみようなかと思って、自宅から10分もかからない距離だったので、デリバリーを頼まず、自分で取りに行くことにしました。

 

自宅でスマホで注文してから、玄関を出て、お店に向かいます。ちょうど2分前くらいにお店の近くに着きました。しかし、Googleマップでは、到着していると出ているのですが、お店は全く見当たりません…。目の前には、シャッターが落ちた古びた建物があるだけ…。

おかしいなと思い、もう一度、UberEatsを見てみると、「建物にはお店ではなく、当店の運営会社名が表示されています」ということで、1分かけて調べた結果、どうやら、そのシャッターが落ちたお店が、私が注文したお店であることが判明しました。

いわゆる、コロナをきっかけに広がった、ゴーストレストランといったものであったわけでした。お店では食べることができず、デリバリー専門のお店ということですね。

で、よく見ると、シャッターの右端に、ドアがあります。それを開けたら、「一体、何が出てくるのだろうか…」という雰囲気を醸し出しているようなドアです…。

 

スマホを見ると、あと1分で、注文ができあがりますという表示が出ていました。このドアを開けたら、何があるのかな、、、と心配になりながら、その1分を待ちます。心臓がドキドキして、自分は一体、この時間を、何のために過ごしているんだろうかと不思議な思いでした。

そして、いよいよスマホに、料理が完成しましたという表示が。私は、おそるおそるドアを開けました。想像していたのは、すぐ目の前に、カウンターがあって、そこで、料理を差し出されるのではないかということ。

 

ところが、ドアを開けても、そのようなカウンターなどありません。目の前にあったのは、まるで蜘蛛の巣がかかったかのような、ワンルームマンションの一室みたいな感じで、部屋の奥に、こじんまりしたキッチンがありました。

すぐ様目に入ったのが、「むしゃむしゃ!」という感じで弁当を早食いしている20代後半くらいの外国人男性の姿です。私の顔を見るやいなや、「いらっしゃませ。しょしょおまちくださいませ」と言いながらも、ひたすら弁当を早食いしています。

私が期待したのは、ドアを開けたら、注文した品を手渡してくれるのではということだったのですが、その気配すら全くありません…。

私が、「あのぉ?」と声をかけると、ようやく、箸を置いて、「あっ、注文のお客さんですね」と言って、梱包済みの品を手渡してくれました。きっと、昼食の途中に私からの注文が入り、「ちっ!」という思いになりながら、店の奥にあるこじんまりとしたキッチンで、その料理をしたのではないかと想像されました。

しかも、1人2,500円、2人で5,000円になるようなものをです。私は、なんだか損をしたような気持ちになりました。

 

私は、それを持ち帰り、久しぶりの息子と一緒に昼食の時間をとりました。確かに、値段にそぐわずボリュームはしっかりとあるので、息子は喜んでくれました。しかし、私はあの蜘蛛の巣がかかったかのようなキッチンと、あのサービスをずっと忘れられず、せっかくの食事が喉を通りませんでした。

息子が全て食べ終えても、私は、半分も食べられずにいたほどでした。。。

 

■ゴーストレストランは儲かる?!

ここまでの話を読まれて、あなたはどんなことをお考えになられたでしょうか?

もしかすると、ゴーストレストランって、儲かるなと思った人も、いるかもしれません。恐らく、あの感じからすると、家賃は相当安いことでしょう。店員さんも1人で、通常のお店では許されないようなワンオペも、ゴーストレストランでは可能で、限りなくコストは低いです。そして、何よりも、単価が高い! ランチなのに1人2,500円ですからね。

もちろん、UberEatsの写真は素晴らしく、私はそれを息子と久々に大切な時間を過ごすに相応しいと考えて
頼んだほどです。しかもです! 私は、近かったので直接取りにいきましたが、多くの人はそうせず、UberEatsの配達員に頼むことでしょう。そうすれば、このお店の実態は注文したお客さんに分かることは一切ありません

であれば、なんだか儲かりそうな感じがしますよね。

 

「よし、自分も安い物件を借りて、ゴーストレストランで起業しよう!」

とお考えになった方もいるかもしれませんね。

それはそれで、いきなり何千万円もかけて、お店を出すのに比べたら、圧倒的に少ない資本で、出店ができるわけですので!

ただ、それはそれで、起業支援をする私の立場としては、OKな話なわけですが、私はそれ以上に大切なことを、今回学びました。

それは、何かというと、

 

「自分のビジネスの裏側をお客さんに見られても大丈夫か?」

 

ということです。

 

私は、今回、運良くゴーストレストランの裏側を、見ることができました。普通のお客さんには、通常見えることは決してない部分です。だから、見えない箇所なんて、適当で良いだろうと考えるかもしれません。でも、それを見てしまった私は、もう二度とこのお店に注文することはないでしょう。

これをきっかけとして、私自身、お客さんには見えない箇所を、もし、今現在のお客さんに見られたとしたら、ひいてしまうところはないかということを、考えるきっかけになりました。

例えば、社内のミーティングにお客さんが同席した時に、ひどい会社だなと思われないか? 商品の発送等をしている姿を見た時に、えらくひどい扱いをされているななどと思われやしないか? セミナー(Zoom)開始前の準備の状況を見て、どんなことを感じるだろうか?

こうした部分は、お客さんには通常は見えない部分です。でも、こうした部分に対して取り組む姿勢も、やがては、お客さんに見える部分に醸し出されてしまうだろうことは、想像されます。だからこそ、お客さんには見えない箇所も決しておろそかにせずに、大切にしていけたら良いですね!

 

あなたのビジネスの中で、この部分をお客さんに見られたとしたら、「ちょとと、マズイかもしれない…」
と感じる部分として、どんなものがあるでしょうか? そこを、より美しいものにするために今すぐできることは何でしょうか?

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