社長の取扱説明書?!スタッフ数3名以下の組織の業務マニュアルの作り方

※第28回 定例講義 中上級編

2014年03月03日(月)【定例講義 中上級編】  【記事投稿者一覧→】

マニュアルと言うと、どのような印象をお持ちになられるでしょうか?!

私個人的には、マニュアルという言葉からは、マイナスな印象がどんどん伝わってきますね。(笑)

なぜならば、日頃、何か新しい道具を利用したりするときも含めて、マニュアルはほとんど見ることがないですし、マニュアルがないにこしたことがないと思っているからです。

まずは、マニュアル無しに使ってみて、分からない場合だけマニュアルを参照すれば良いし、マニュアルに書いていない使い方を見付けたら、マニュアルよりも自分の考え方を優先させてしまいます。

起業家であれば、多くの方が、これと同じような志向性をお持ちの方が多いのではないかと想像しています。

起業家は、マニュアルに従う人種ではなく、むしろこれまでのルールに捕らわれることなく、新しいルールを創っていくものだからですね!

そして、起業家がそのような人種であるからこそ、私達起業家は、人に仕事を依頼するときにマニュアルを創っていく必要があるのです。

えっ、それは一体なぜなのでしょうか?!

それは、世間一般の常識やルールに捕らわれていない起業家であるあなたのことを理解するのはとても難易度が高いからです。

あなたが常識的な一般人であれば、マニュアルなど無くても、常識があれば、あなたのことを理解することはできます。

しかし、起業家は常識の範囲を超えているので、あなたのことを理解するためのマニュアルが必要になるのです。

起業家というのは、変わっている人、クセやこだわりがある人が多いです。

私(中山)がその最たる者がであることも理解しています。(笑)

このような起業家ならではのこだわりがあるからこそ、自分の価値観をベースにした世界を創りたいと考え、起業活動の原動力にもつながっていきます。

残念ながら、そのようなこだわりは、普通の人には簡単には理解できません。

察してくれよといっても、分かりません。

起業家が世の中で初めて生み出した新しい価値のことを、マーケットが理解するのにはとんでもなく時間がかかるのと同様に、あなたのこだわりのことを、理解するのは簡単ではないし、時間がかかるのです。

それは、スタッフの場合も全く同様です。

あなたのスタッフが、あなたのこだわりを、マニュアルも説明も無いのに自ら察して理解して、あなたが期待する通りに動いてくれたとしたら、そのスタッフは、そう遠くないうちに独立してしまいあなたのもとを去ってしまう可能性があるレベルの人なのかもしれません。

通常は、そのようなケースは珍しく、社長であるあなたからすると、スタッフに対して、

  「なんで、こう、分かってくれないのかな~?!」

という感情を持つことが、決して少なくはないことでしょう。

そのような気持ちになったとき、社長の立場からすると、スタッフのせいにしたくなるかもしれないのですが、そもそも、あなたのような優れていてまた世の中に良い影響を与えていくようなこだわりを持っている方のことを理解することが、そもそもが難しいことが多いということを、念頭に置いておくという視点も重要です。

そして、その前提のもとで、あなたのこだわりというものを、よりしっかりとスタッフに伝えていくためには、マニュアルが必要になっていくのです。

世の中でマニュアルを最も必要としない、ルールに縛られない生き方をしている起業家こそが、新しく創り出したルールをマニュアルにして、分かり易く伝えていく義務があるわけですね!

では、そのマニュアルはどのように作れば良いのでしょうか?!

起業家の特性には、考えがころころ変わるというものがあります。(笑)

なぜ、変わるのかというと、根本的な信念のようなものが変わっているのではなく、常に日々、試行錯誤をしてP→D→C→Aのサイクルを回しているので、その結果、新しい見識を得て、行動が変わっていくからです。

それに伴い、ルールも変わります。

だからマニュアルも変わることになります。

これだから、スタッフにはもうついていけない…という悲鳴が起こるわけですけれど、起業活動というものは、そうやって進んでいくものなのでその現実を無くすことは困難です。

ただ、その過程で社長とスタッフとの間にギャップが生じてしまうことこそが、もったいないことになるわけですので、現実を受け入れた上で、どうするかを考える必要があるのです。

そこで、重要なのが、マニュアルは常に変わっていくものであることを前提とした形で、毎日、業務をしながら書き換えていくような作り方をするということになります。

そして、そのマニュアルにおいては、具体的な業務のような手順のようなものをまとめるだけではなく、

   「なぜ、社長であるあなたはそう考えるのか?!」

という「Why?」に関する部分を入れ込むことです。

この「Why?」に関する部分が、人によって様々で解釈分かれるため、スタッフが良かれと思ってしたはずなのに、社長からしてみると期待とは異なり、お互いが違和感を覚える理由につながっていきます。

そのような価値観の違いを摺り合わせて統一させることも、マニュアルの役割の1つです。

逆に言えば、そのような社長のこだわりや価値観が明文化されていないにも関わらず、自分の価値観で、スタッフを頭ごなしに叱り跳ばしてしまうということが、日々のマネジメントの中では当たり前であるかのように起こっていることで、本当にスタッフからしてみたら、たまったものでは
ないことですね。

以上は、私自身がまさにそういうことを、ずっとこれまでやってきてしまったことを踏まえてのことですので(汗)、今、スタッフ方を採用する方が少しずつ増えてきている中で、私とは同じような経験をすることがないよう、今回の講義を参考にして頂けたら嬉しいですね!

音声解説やテキストは以下をご覧頂けたらと思います。

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