当スクールでは、前身となるアントレプレナー・コーチング株式会社の頃を含めて、3,000名を超える起業家の方を個別にご支援させて頂いた結果、起業する上で最も重要なスキルは何かと考えたとき、これまでは、「コミュニケーションスキル」とか、「問題解決スキル」だとか、あるいは、「戦略構築スキル」とか、そもそも起業家として持っている「エネルギー」だとかいろんなことを考えてきました。
どれが欠けても、起業は上手くいかないわけですけれど、そういう視点を持っていると、この方は、このスキルがまだ不十分だから上手くいかないんだよな、と時々、思ってしまうようなことがありました…。
しかし、重要なのは、上手くいかない原因が何であるのかを分析することではなく、どうしたら、今の現状を突破できるのかを多くの方は知りたいものだと思います。
もちろん、これまでも、「コミュニケーションスキル」が不足している場合には、~をするのが良いといった、解決策についても、しっかりと方法論は持っておりました。
でも、それをやったところで、多くの場合は解決につながらず、結局のところ、
「起業する前に、新規開拓の営業の経験のような仕事をやった方が、勉強するよりもはるかに、コミュニケーションスキルが向上しますよ」
というような、半ば「逃げ」のような解決策しかご提示できていなかったと考えています。
そんな中で、最近、たとえどのようなバックグラウンドをお持ちであろうと、起業家としての総合的なスキルを向上させていく上で最も効果的と思われるアクション(行動)が鮮明に見えて参りました。
それが何であるかと言うと、
「教える」
という活動なのです!
私達は、セミナー会場で机に座って誰かの話を聞いたり、読書をするとかいう形で、学習をすることが多いものでしょう。
そのようなときには、気持ちが「受動的」になりがちで、読んだ本を数日後に思い出そうとしても、何が書いてあったかさえ思い出せないということがありがちです。
しかし、一方で、その本やセミナー等を、誰かに解説する目的、つまり、誰かに「教える」、「シェア」する目的で学習しようと考えた場合はどうでしょうか?
このようなときは学習が「受動的」ではなく「能動的」となり、学んでいる内容を、どのような方法で伝えたら分かり易く伝わるかという視点になり、また、枝葉に捕らわれず、本質を抽出しながら、学習しようという気持ちになるものです。
その結果、同じ時間で学習した場合と比べて、理解が深まるばかりか、それが、その日から即使える知識になったり、また、即座に自身の「行動変化」にもつながりやすくなったりもします!
このくらい、「教える」という行動には大きな学習効果があると考えられます。
そもそもが、起業活動を進めている中でかなりつまづくことが多いのも、顧客に対して分かり易くその商品やサービスの価値を「教える」「伝える」過程においてです。
新商品の説明会などを開催しても、商品の特徴ばかりを説明してしまい、
「顧客がなぜその商品を買う必要があるのか?」
ということを分かり易く説明できないのです。
その結果、本当は商品自体は良いのに、その良さが伝えられず、ニーズがないという誤った判断をしてしまい、その分野で起業することを諦めてしまうというケースをたくさん見てきました。
そして、新しい分野で起業を考えたときにも、全く同じところでつまずいてしまい、以降、それを延々と繰り返すことになってしまうのです。
根本的なところから考えてみると、営業活動とは、
「顧客の教育活動」
であって、「教える」活動であるとさえも言えます。
ということを考えると、起業家の成功や成長をご支援する立場としては、私としては、この「教える」スキルを高めるための「場」や「機会」を提供していくべきではないかと考えた次第です。
かと言って、「教える」スキルを高めるためのコンテンツをご提供しても意味がありません。
「教える」スキルを高めるためには、「教える」という能動的な活動を自らが行う必要があります。
では、そのためにどういう「場」が必要かと考えたときに、繰り返し申し上げている「一風変わったビジネススクール」が必要だと考えたのです。
通常のビジネススクールでは、生徒として入学した方は、机に座って先生の話を聞きながらまた、ディスカッションしながら学びます。
ディスカッションはあっても、やはり「受動的」な学習の仕方の要素が大きいと思います。
一方で、今回、私の方で考えたのは、
「ビジネススクールに生徒として入学するのではなく、講師として入学する」
という考え方です。
いわば、入学した途端に、「講師」として何かを話す義務が課せられる、入学と同時に、ビジネススクールでお話する講義のコマを持つ必要があるというスクールなのです!
といっても、まだイメージが湧かない方が多いと思います。
具体的には、「誰が」どんなことを「教えて」いくのでしょうか?
これには、代表的な大きく分けて5つのものがあると考えています。
1)既に「教える」ことを本業のお仕事にされている方の場合
コンサルタント、コーチ、士業、その他、講師業のように、もともとが「教える」ことがお仕事の方の場合、普段、ご自身のお客様に対してお話されている内容を、ビジネススクールの講義として教える。
お互いが「講師」でありながらも、「生徒」でもあるので、通常のアンケートでは得られない、素のフィードバックが得やすく、それが学びにつながっていきます。
また、結果として、新しいお客様との出会いの場としても活用できる可能性があります。
弊社から見ると、こういった有能か方に、ビジネススクールの根幹となるコンテンツをご提供頂けることになります。
2)「教える」ことが本業ではないビジネスをされている方の場合
例えば、健康食品の販売をされている方も、食品を販売しているのではなく、目的とするのは顧客の健康の維持・改善です。
この場合、スクールの講義で、健康の維持・改善するための具体的な方法を「教える」ことができます。
「教え方」が上手であれば、その商品の価値を、他の「生徒」さんに知って頂くことにもつながり、結果として、健康食品を購入してくださるお客さんにつながっていく可能性もあります。
「教え方」があまりよろしくなければ、どの「生徒」さんも興味を示してくれず、結果、顧客化にはつながりません。
逆に、そういうことをしながら、分かり易い「教え方」について体験しながら学んでいき、営業のスキル向上、仕組み高度化につなげていくことができるのです。
3)ビジネス活動を通して修得したことを教えたい方の場合
例えば、輸入ビジネスを長年されてきた方の場合、スクールの講義で、輸入ビジネスのやり方について語ることができます。
そうすることで、ご自身の活動範囲を広げていくことがができます。
4)これから新しくビジネスを立ち上げていかれようとする方の場合
何か新しいビジネスのアイデアが浮かんだが、いきなりテスト・マーケティングをするのは恐いと思われる方は、
スクール内でセミナーを行って、テスト・マーケティングを行うことができます。
例えば、新しい一括メール配信ソフトを開発された方が、メール配信ソフトの選ぶ場合の注意点というテーマで、
お話頂くことができます。
参加者にソフトを無料で使って頂き、代わりに「お客様の声」を頂くことにもつながります。
5)現時点ではアイデアはないが、何か新しくビジネスを立ち上げていきたい方の場合
ビジネスとは、伝えたくてたまらないことを表現する活動です。読んだ本であろうと、使ってみて感動したソフトであろうと、サービスが良く感動したレストランであろうと、素晴らしいと思ったことを、ランチをとりながら、飲みながらシェアしていくこともできます。
最近使ったソフトの素晴らしさについてシェアしていくうちに、気がついたら、そのソフト販売の代理店として起業していたなどということもあるかもしれません。
以上の5つのように、私としては、スクール側が講師を用意して、今週はこの講義がありますので受けてくださいと言うのではなく、スクールにご参加される方が全員が講師になって、ニーズに応じてスクール自体を共に創っていくような「場」ができたら、本当の意味で、起業家にとっての成長の「機会」になっていくのではないかと考えた次第です。
「講師」として入学される「生徒」さんのベネフィットがどこにあるのかというと、ステージにおいて皆さん異なりますが、上記の5つに対応させると、次のようになります。
<ビジネススクールに講師として入学することのベネフィット>
1)既にコンサルタント、講師、士業等をされている方の場合、スクールの場が、自分自身の顧客開拓の場になる
2)講師業ではなく、物販をされている方でも、スクールの場が、自分自身の顧客開拓の場、販売のコンセプトを
考える場になる
3)本業を通じて培った能力をもとに、コンサルティング業に転身されたい場合、テスト・マーケティングの場として使える
4)起業するテーマが決まっている場合、テスト・マーケティングやお客様の声を頂く場として使える
5)何で起業するか決まっていない方の場合、教える活動を通じて、気がついたら、何の話をすると自分は楽しいのかに気付き、しっくりくる起業テーマが見付かりやすくなる
総合して申し上げると、「講師」として入学して、「教え方」の能力を高めると、起業のスキルも高まり、
その結果、この場を通じて、顧客獲得にもつながっていくという形となります。
お陰様で、当スクールを設立してから約70名の先生(受講生)にシェアの活動に参加頂きました。
そのようなシェアの活動が蓄積されることで、参加される方には、この場で与える(シェアする)活動をした以上のメリットを頂きたいと考えています。
では、実際、このような場が創られると、どんなメリットが活動に参加している方に得られるのでしょうか? それについてはこちらのページをご覧ください!