なぜ、あなたの部下は自主的に仕事を進めてくれないのか?

「人間関係のダンス」を引き起こす「4つのタイプ」とは?! ※第38回 定例講義(中上級編) 

2015年01月05日(月)【定例講義 中上級編】  【記事投稿者一覧→】

定型業務というのは、多くのスタッフは自主的に進めてくれるものですが、そうではない業務の場合には、突然、何をどうして良いか分からなくなり、その業務があるのが分かっていても、指示を受けるまで何もせずに待っている、ということは良くあります。

人によっては、そのような突発的な業務、事前に詳細を聞いていない業務についての連絡を受けたりすると、私は聞いていないので知りませんと自分の仕事ではないからとシャットアウトし、気にもかけないということも珍しいことではありません。

社長の立場からすると、そんなこと言わずに、これまでの業務から想像すればどんな業務か分かるだろうと、思うものでしょう。

もしくは、確かに、分かりにくいものかもしれないけれど、分からないながらもかったらこちらに質問をしながら進めてくれればいいのに、と思ったりもするかと想像しています。

私も、ずっとそう思ってきましたので、その気持ちは良く分かります。

そして、そう思い続けてきたからこそ分かることなのですが、そのようなとき、スタッフが自主的ではなく受け身の待ちの姿勢になるのは、スタッフの責任ではなく、社長の責任であることが非常に良くあります。

と言うと、

   「えっ?!そんなことはないだろう。
    このスタッフは、本当に主体性がなくて、言われるまで何もできないんだよ~」

とお感じになられる方もきっと多いことでしょう。

確かに、本当に受け身の姿勢で、指示があるまで動かない人がいるのは事実でしょう。

ただ、そのような状況において、その人を責めたところで、また、厳しい叱責や指導、教育訓練をすることで、その人が主体的になるかと言うと、そのような例は一度も見たことがありません。

教育訓練でどうのこうのするような課題ではないと、私自身も実感しています。

となると、素質や適性か、と思うかもしれないですが、そうではないことが多々あります。

そうではなく、社長自身がその人とコミュニケーションをとるときの方法によって、社長が、その人を受け身にさせてしまっているのです。

コミュニケーションにおいては特に、物理学における「作用・反作用の法則」が強く成り立っています。

ミスするな、絶対にミスするな、と強く言えば言うほど、スタッフは力んでしまい、本来の力を出すことができなくなり、その結果、より一層ミスしやすくなります。

もっと頑張ってくださいと言うと、そこには応援の気持ちが含まれていたとしても、私はもう既に頑張ってるよ、そんな気持ちも分かってくれずに、これ以上何をすればいいのか、という反感の気持ちさえ生まれることは多いものです。

この「作用・反作用の法則」が、スタッフとのコミュニケーションにおいてどう働いているのか分からないと、社長の特性上、自然の摂理として、受け身で指示待ちの主体性のないスタッフを増やしてしまいます。

そのような社長のもとで働くと、もともと自主的で主体的に動くようなスタッフでさえも、受け身で指示待ちになっていってしまいます。

理念やミッションを振りかざし、「みんな、力をあわせよう!」などと強調することは一見したところ大切なことに思えるかもしれません。

しかし、「みんな、力をあわせよう!」と言えば言うほど、いいや、自分くらい何もしなくたって、と考える人が増えてしまいます。

「作用・反作用の法則」は、社長がプラスであればあるほど、スタッフはマイナスにさせてしまうのです。

では、どうすれば良いのでしょうか?!

それは、「作用・反作用の法則」から逆算して考えれば想像の通り、社長が逆のことをすれば良いということになります。

もちろん、だからといって、

  「理念もミッションも分からないから、スタッフのみんなで考えてくれない?!」

などと言ったところで、それは無理というものでしょう。

リーダーシップはやはり社長がとる必要はあります。

ただ、リーダーシップを発揮しすぎてしまうと、みんなはただ、指示通りに付いていきさえすれば良いとスタッフは思ってしまう傾向にあります。

このあたりを、実際のマネジメント上はどうするのが最適であるかについては、私自身も、7年間、相当な試行錯誤をしながら進めてきました。

今年1年を振り返ってみても、まだまだだなと思うところがある一方で、スタッフの方に私が助けられているなと思うことの方が多いことに気付かされます。

それは、私がついうっかりミスしてしまうようなことがあり、それをスタッフのフォローによって助けられる、といったことです。

過去はどうだったかと言うと、スタッフがなかなか思う通りに仕事をしてくれず、それらの1つ1つのミスに対して、私が指摘をし責めていることが多かったです。

確かに、現在も、スタッフの方でのミス等に気付くことはあります。

が、その見え方が、以前だったら、なんでそんなミスをするのだというイラつきを感じる対象だったのが、今では、自分だってミスするし、いつもはそんなとき、スタッフに支えられているしな、というように、感じ方が大きく変わってきているのです。

いつも、スタッフに対してイライラしている社長からすると、そのような心が穏やかな状態は想像がつかないかもしれませんが、こんな心地が良い状況があったとは、数年前の私には全く想像さえもつかないものでした。(感謝)

だからこそ、会社を1つ役員スタッフにまるまる任せても安心ですし、銀行口座の決裁権限も含めて、全て渡せても、全く心配せず安心して、経営を任せられるのだと実感しています。

そして、今後、そのようなグループ会社が、どんどん増えてくることになっています。

そのような状態をつくる上での最初の一歩は、当たり前ですがスタッフがとれるようなものではありません。

最初のきっかけは、社長が創るしかありません。

マネジメントにおける「作用・反作用の法則」を活かした上でのの対策としては、スタッフからのマイナスの反作用を生み出してしまうような作用をすることを社長が辞めることから始めます。

「~しなさい!」と言えばいうほど、スタッフは受け身で指示待ちになります。

具体的にはどうしたらいいのか、と思われる方も多いと思いますので、まさにその方法について、1月の定例講義(中上級編)で解説いたしました!

音声とテキストは以下をご参照頂けたらと思います。

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