スタッフが本来持っている潜在能力の開花を邪魔しているものを除去する方法

「セルフ1」と「セルフ2」の戦いのメカニズムとは ※第18回定例講義(中上級編)

2013年05月01日(水)【定例講義 中上級編】  【記事投稿者一覧→】

育児をしていて、つくづく実感するのは、人間というのは、本来、ものすごい学習能力や成長可能性を持っていて、放っておいても学習するものだということです。

どうやって学習するのかと言うと、自分が見たもの、つまり、その大半は親であるわけですが、親がやっているものを、そのまま、誰からも学べと言われなくても、勝手に学習していくものだと、まさに今、実感しています。(子や親をそっくりそのままコピーしようとする)

子供からしたら、言語を覚えるにしても、勉強しているという実感も無く、楽しんで行っています。

それが、なぜ、あるときから、突然できなくなり、勉強が嫌いになるのかと言うと、「インナー・ゲーム」の著者であるW・T・ガルウェイの言葉を借りると、

        「セルフ1」

という概念が、生まれるからだと考えられます。

この「セルフ1」は、分かり易い表現で言えば、理性のようなもので、その理性が生まれることにより、それまで、親等がしていることを、何も考えずに、ただ面白がってマネしているだけで、どんどん学習していたのに、「セルフ1」の登場により、突然、その学習能力を失ってしまうことになります。

あれほど、子供的に楽しんでいて、勝手に自由にどんどん学習していた能力がそうして失いながら、大人になっていく…。

W・T・ガルウェイは、そうして失っていく能力のことを、

        「セルフ2」

と名付けました。

これは、いわば、本能のようなもので、大人がやっている姿を見たら、それを理性的にも論理的にも捉えずに、ただ、見たものをそっくりそのままマネしたら、最初はぎこちなくても、いつのまにか、しかも短期間のうちに、修得していけるようになるために、人間が本来持ってる能力です。

その能力を、理性(セルフ1)の修得とともに失い、また、親が子供に対して行う指示・命令等により、その本来持っている能力をどんどん失わせていきます。

ガルウェイは、そこに着目し、人間が本来持っている「セルフ2」の力を呼び戻し、学習効果を高めるにはどうすれば良いのかを追求した方でした。

ちなみに、ガルウェイは、教育者の権威というよりも、テニスのプロの教育者です。

とは言え、ガルウェイがテニスという分野において考案したこの考え方が、「コーチング」の走りとなり、まさに、コーチングというマーケットを生み出したといっても過言ではありません。

残念ながら、今現在の「コーチング」の分野においては、ガルウェイの最も基本的な思想がほとんど見受けられなくなってしまっているのは事実です。

それはなぜかというと、理解するには、あまりにも難しく、わけが分からない概念で、標準化しにくい手法だったりするからだと想像しています。

それはどういうものかと言うと、これは私が理解している表現で、ガルウェイが直接書いているものではないのですが、例えば、松岡修造選手のファンの方で、まともにラケットも触れない方に、

   「ラケットはこうやって振ってください」

とお願いしても、全く、その通りにできないにも関わらず、

   「松岡修造選手になりきって振ってみましょう」

と言うと、本当に、松岡修造選手のような振り方ができてしまい、ものすごいショットが決まってしまったりする、というほど、すごい手法だったりします!

つまり、私達は本来、できる能力を持っているのに、それに対して、いろんなものがフタをしてしまうようなことをするから、本来だったら発揮されるはずの力を発揮できていないことになるのです。

このことから、経営者や大人のように、社会的に見たら上の立場の方ほど注意が必要だと考えられます。経営者や大人の言動により、そのもとで動く人達の可能性が失われてしまう可能性があるからです。

5/1(水)17:00の定例講義(中上級編)では、そのあたりの基本原理から、どうすれば良いのかという対策立案、また、あなたご自身が本来お持ちの可能性をつぶさない方法を含め、しっかりと解説してみました。

当日お聞きになられた方はこの機会に下記の音声ファイルをご参照頂けたら嬉しいです!

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