中山匡(ただし)です。[プロフィール]
この度は、在宅秘書検定講座にご関心をお持ちくださり、
大変嬉しく思っています!
まずは、簡単に自己紹介させてください。
私の今現在の一番の本業は「主夫業」です。
おおよそ毎日6~8時間は家事・育児をし、その合間に3社
(株式会社、一般社団法人、NPO法人)の経営をしています。
朝起きてから息子の着替えや顔洗い食事等を済ませた後、そこから私の仕事時間になるわけですが、
夕方4時~5時くらいには切り上げ、スーパーに買い出しに行き、今夜の夕食は何にしようかと
あれこれ頭を悩ませます。
それから夕食をつくり、その後少し息子と遊んで、一緒にお風呂に入り、それから一緒に布団に入ります。
経営者であり妻もいる私がなぜ、日々そのようなことをやっているのかと言うと、まさにそれは、
「在宅秘書」という働き方を広めていく上でとても深い関わりがあるのです。
当社は2004年に起業支援会社として創業しました。
それから6,000社を超える中小企業、起業家、個人事業主のご支援をして参りましたが、
その大半が、身1つで起業した方々です。
それらの方々の年収で1,000万円を超えてくると忙しくてたまらなくなります。
かといって、正社員をいきなり採用するのは難しいということは、私自身が経験し分かっていました。
そこで、「在宅秘書」という新しい働き方を考案し、それらのクライアント様にご紹介する
ような活動を開始したのです。
クライアント様から見ても、在宅でサポートしてくれるのはありがたいし、
結婚や出産・看護・介護といった事情があり、フルタイム勤務が難しい方にとっても
移動することなく在宅で業務に当たれるわけで、お互いにとって良い形だと考えていました。
しかし、現実はそう簡単なものではなかったのです。
なぜならば、起業家であるクライアント様にとっては、スタッフに業務をお願いするのは
はじめてであるという方が大半だったからです。
それは私自身もそうでした。
このサービスを始めた当時、私には子供がいませんでした。
ですので、家事や育児をしながら在宅で仕事をするということはどういうことか想像はできても、
実状はどうなのかは分かりませんでした。
結果として、スタッフからは、「社長は分かってくれない」という声を何度も何度も
もらうことになりました。
それでも、私は理解しているつもりで、何を分かってくれないと言っているのかが
全く分からなかったのです。
結果として、私のもとを去って行くスタッフも残念ながらたくさんいました。
また、同様に、クライアント様に何人も何人も在宅秘書の方をご紹介しても
次々と離職してしまいました。
このような状況が2年も続くことになりましたので、正直なところ、私としては、
在宅秘書という働き方は理想論に過ぎず、実現は不可能であると解釈するようになりました。
そして、本気でこの活動をもう辞めようと考えたときに、息子を授かることになったのです。
そのとき、もしかしたら辞めていった在宅秘書の方々が私に対して繰り返し
「分かってくれない」と言ったことが何であるのか、私自身が家事・育児を一時的であっても
きちんとしてみる経験をしたら分かるのではないのかと考えました。
そこで、主夫をやろうと決意したのです。
その後の変化は想像以上のものがありました。
ここでは詳しくは省略しますが、社内の離職率の低下はもちろんのこと、
クライアント様にご紹介させて頂いた在宅秘書も即辞めてしまうという残念なことがなくなり、
在宅秘書サービスを提供する私達自身が自信を深めていけるようになったのです。
もちろん、新しい文化をつくっていくということは決して簡単ではなく、時間はかかりましたが、
お陰様で、今では、在宅秘書と言えば、当社に声がかかるくらいのブランドを
構築することができました。
もし、あのとき息子が生まれてくれなかったら、私自身が主夫業をすることがなかったとしたら、
このサービスや在宅秘書という働き方は今現在、存在していなかったかもしれません。
確かにここ最近では、インターネット上で在宅での仕事を探せるための
サイトやサービスが増えてきました。
しかし、実際に当社で在宅秘書として現在活躍している方で、以前にそういったサイトを
活用していた方の話を聞いてみると、とても安価で時給にしてみたら500円以下に
なるのではないかと思える業務をしていた方も少なくないことに驚かされます。
また、比較的良い仕事に出会うことができたとしても、それは1回限りで終わってしまい、
次の仕事を得るために、日々、仕事を探して、エントリーをしてということを繰り返している
という方もいます。
当社で言うところの「在宅秘書」は、もちろん、業務の中には事務作業的なものもありますが、
在宅ワーク的に、企業にとっての便利な道具的なものとして、
(言い方は悪いですが)”こきつかう”ようなことを目的にしたものではありません。
働く場所が在宅であるだけであって、常勤の社員の方と業務において期待されることは同じ
というようなポジションであると考えています。
まだまだ当社としても努力は必要だと考えていますが、「在宅秘書」という働き方が、
日本における誇れる職業の1つになっていくよう、更に力を注いでいきたいと考えています!
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